足尾銅山の旅前編 2015.05.20 天笠 富夫
――――――――――――――は じ め に―――――――――――――――――― 足尾銅山の名前は、田中正造の告発による鉱毒事件で有名ですが、どんな場所か、 ほとんど知らない。足尾は、栃木県日光市に含まれるが、まったく行った事がな かった。
この旅をするのにあたり、足尾で、宿泊先を見つけるのも大変だ、やっと国民宿舎が あるぐらいで、まったく観光化されていない場所のように思えた。
―――――――――わたらせ渓谷鉄道・宿泊先とその周辺―――――――――――――― ○わたらせ渓谷鉄道 足尾銅山に行くには、東武桐生線相老駅より、わたらせ渓谷鉄道に乗り換え、通洞駅 (つうどうえき)までいく。
わたらせ渓谷鉄道は、昔、銅山へ物資を運んでいたようだ、今でも、土日には、昔の 列車のトロッコ列車を走らせている、又普段は、車両数は少なく、1両か2両連結で 運転している、駅も無人駅が多い。
乗車駅で切符の販売機をしていないので、バスのように乗車場所を示す札をとり、 切符を買わないで乗車する、どうやって料金を精算するのかと考えていると、途中 の駅から30歳前の若い女性の車掌が乗ってきて、料金の精算をした。
車窓からの景色
切符に「はさみを入れる切符」を久しぶりに見た、また、車掌は、乗降者の整理と か、車窓から見える見所の案内とか、土産物・飲み物・菓子の販売もするために乗客 に売って歩いている。
観光客は、ほとんども乗っていないので売れない、ここの車掌は本当に大変で、一人 三役である。
車窓からの景色は、林の中を、渡良瀬川に沿って進んでいく、途中、水沼駅では、改札 口を出るとすぐに温泉の風呂があったりする、神戸(こうど)駅のまわりでは、曇って 天気は悪いが、桃の花がピンクに一面に咲いてきれいだ。
驚いたのは、 草木トンネル 5qぐらいありそうだ、このトンネルを造ったのも大 変だが、小さな独立した鉄道会社が維持保持していくのも大変そうだ。
やがて、列車は通洞駅に着いた、切符は車内精算だ、改札口には駅員はいないが、宿 泊先の人が迎えにきていた。
○宿舎への道 客は私達二人だけなので、車で途中の足尾銅山の案内をしながら、宿舎に連れて行っ てくれた。
まず、通銅駅の近くの中才浄水場の説明をしてくれた、ここは鉱山の閉山後も、坑道 から出る有毒な廃液を浄化化処理(石灰水により、ろ過している)して、今でも、 渡良瀬川に流してしている、
小滝抗山跡
その後、車は、庚申川(こうしんがわ)に沿って、ゆるやかな山道を登っていくと、 小滝鉱山跡にでる、抗口跡あり、抗夫が生活していた、社宅跡・寺跡・浴場跡・小学 校跡・寺跡などがあるが、
社宅跡 植林がすすみ今では、杉の林になっている、説明がなく通ると、鉱山跡が全くわから ない、うっそうとした暗い林を通り、やがて宿舎に着いた。
○宿舎 宿舎は、庚申山の麓にあり、設備は古いが、肌がスベスベする温泉を持つ宿だ、近く には、キャンプ場もあり環境としては整っているが、足尾でほかに泊まる場所がない。
早朝の風呂からの景観
宿泊後、朝から、昨日の雨が雪になり、木に雪がつき白い花がさいたようにきれい だ、あんまり本格的な外出ができないので、「今日は、外出しないで宿舎にいようと」 勝手に決めていて宿舎にいたが、雪も少し小降りになったので、
早朝の散歩 庚申川
昨日見た、小滝鉱山の抗口跡をみたくなり、歩いて下っていったが、20分ほど下り、 まだ着かないので、先に行くことを断念して宿舎に戻った、途中庚申川にかかる小さ な滝とか、 猿田彦神社もあり良い散歩でした。
猿田彦神社 ―――続く――――
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