中国・広州の旅(特別編) 2011.03.11 天笠 富夫
――――――――――――― は じ め に――――――――――――――――――― 中国に行くとき、二冊の本を持っていこうとした、一冊は、中国は現状のままで、成 長し続けると言う本です、他の一冊は、中国は行き詰まると言う本です。中国での入国 検査に引っかかり迷惑がかかるかもしれないと勝手な解釈をし、2011年の世界経済 予測の本を2冊買い持っていった、そこの中には少し中国問題がふれて載っていた。 どちらの方向に進むのか判断できると良いと思ったが、よくわからなかった。
また、中国に行くにあたり、本で少し調べてみた、人口は13億人(約日本の13倍) の世界一の人口を有している、行政単位として省・市・自治区・特別行政区など30以 上ある。今回訪れた広州市は広東省に属している、広東省は工場の多い深センがあり、 香港・マカオに隣接している。
―――――――――――――旅をして気になった点―――――――――――――――― [雇用政策・給料] ・大学を出ても就職ができない人がではじめている。 ・政府は企業の売上高に比例し人を 雇い入れる事を義務づけている。 ・工場で働いている工員の賃金 13、000円(食事・住居込み) ・大学卒の初任給 65、500円 ・管理者 300、000円以上 収入の格差が大きい
[物価] ・バス代26円 タクシーの初乗り90円 ・タクシー1時間乗って2、000円くらい ・日本製品(外国輸入品)の価格は日本と同じか高め 自動車・電気製品 ・生活用品は中国製の最高の物を使っても日本の1/3位
[交通事情] ・道路は広いが、交通マナーが悪く、信号は無視、日本人だと恐くて運転できない。 ・バスでさえ一時停止しないで、横から割り込もうとしている。 ・自転車が自動車専用道路に入り込んでくる。 ・オートバイが少ないので聞いたところ、ひったくりが多いため禁止されている ・車はフォルクスワーゲン・日産・ホンダ・トヨタ・三菱が多いように感じた。
[トイレ] ・トイレは高級な店は、一流のホテルはきれいだが、それ以外は汚くトイレットペー パーすらない。 ・広州の空港では、トイレの前に掃除担当が一人一人貼り付けられているにもかかわ らず、女子用のトイレはつまりをおこし不愉快な目に会っている。 ・中山記念堂の有名な公共施設でさえ汚く、トイレの戸の下が空いており、扉自体が 傷つけられていて、手を洗うところが瓶になっており、その中になにか浮かんでい た、とても使う気にはなれなかった。
[建物] 20階ぐらいの高い建物も多いが、中国製の建物は6年もすぎると劣化がはじまる 事が あるという、その原因はコンクリートにゴミをまぜて造ってしまうからだそ うだ。
[街の風景] ・家族連れを見ると、小さな子供が1人しかいない家が多かった。 ←人口抑制のため子供を1人しかもてない。 ・土曜日の昼間の繁華街(御徒町的雰囲気)に20歳前後の大勢の人が歩道一杯に歩 いて、こんな姿はもう日本にはなくなっている。 ・街の中にはデイズニーの白雪姫のデザインを真似た照明があった、罪悪感がないか ら不正コピーを取り締まらないのであろう。
(何故か ベランダが小さく 洗濯ものを干す場所がない)
[その他] ・空はいつも黄色く曇っていた。 ・天気予報には、台湾が組み入れられている、日本も尖閣諸島の天気予報をやった方が 良いと感じた。 ・広州では英語を話せる人も少ないが、外資系ホテル・一流の商店でも日本語が話せ る人に会わなかった。(多分能力のある人は上海にでも行っているように思われる) ・広州駅の近くに、日本人ばかり集まっている所がある、実力者はトヨタ系・商社系 らしい、そこには日本向けの学校及びスーパーが完備されている。 ・中国製の製品を使うとすぐに壊れて使いものにならない
――――――――――――――中国にいって感じた事――――――――――――――― ・中国は格差社会です、工場で働いている工員より収入が得られない農村部の人・僻地の 人も何億にもいます、社会の仕組みをみると、金もちはどんどん金持ちになり、不満 層に対して、政府が権力で調整しょうとしています、インターネット普及の時代どこ まで調整できるか常に不安定感を抱えた国です。現状通り成長し続けていくか私には わかりません。
・またこの金持ち(富裕層)に入り込み商売をしようとしている人もいます、彼等は不満 を言いません、それは入り込む競争が激しいからではないかと思われます。
・中国人は交通マナー・トイレ汚染・不正コピーの問題の原点は公共心・公徳心がないし 他人の迷惑を考えない、お金を稼ぐことには一生懸命ですが他人の迷惑を考えない人 が多いように思われます。
・また富裕層ですが、儲かると海外に資産を移している人が多い、それは現状の中国政治 に不安を感じているからではないかと思われます。
・この格差社会金持ちも貧乏な人も不安を感じながら生活しているように思える、その点 だらしのない日本だけど社会基盤が安定している事に幸せを感じた。 ――――END―――――
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