三ヶ日の旅 (2009.03.05) 天笠 富夫
―――――――――――――――はじめに―――――――――――――――――――――
今度の旅は、浜名湖の奥にある三ヶ日温泉で、二泊三日の観光の付かないツアーである、
場所の選択理由は特になく、南にあり近くで暖かそうであるからだ、浜名湖はよく新幹線
・東名の通過点として、車窓から見る事が多いが、それでも三度ほど行った事があるが、
何回行っても面白かったという印象はなかった、また三ヶ日という地名は、みかんの産地
ぐらいしか記憶がない、名勝地も分からないが、ともかく仲間三人で出発した。
―――――――――――――――1日目――――――――――――――――――――――
朝午前8時40分、新宿よりバスで出発し、曇りがちながら午後1時にホテルに着いた、
位置は浜名湖の奥にある猪鼻湖の湖畔にあり、景色は良いところであった、ホテルの従業
員の話の中で明日は90%雨である事が分かり、すぐに史跡のありそうな三ヶ日の町に行
くことにした、ホテルより徒歩で20分天竜浜名湖線の尾奈駅まで歩き、電車の来る待ち
時間に、駅構内に貼ってある地図とポスターから三ヶ日の町中にある庭のきれいな摩カ耶
寺(マカヤジ)に行くことにした、電車は40分間隔で運転されているが、車両は一両で
ワンマンカーで運転手と車掌を兼務していた、バスと同じように入場整理券をとり乗車をす
る、乗降客は1/3ぐらいしか座っていなかった、乗車後15分で三ヶ日駅に着いた、降り
て近くいたお婆さんに摩カ耶寺の場所を聞いて歩き出した、時間は午後3時のせい
か、あまり人は歩いておらず、店屋をみても客が入っていなかった、20分も歩いて行くと、
浜名惣社神明宮があり、神殿は厳かに整備され強い信仰の対象になっているのがよくわかる
、さらに10分ほど歩くと摩カ耶寺だ。
<参考>摩カ耶寺
摩カ耶寺の宗派は高野山真言宗、奈良時代開創され、ご本尊が秘仏観世音菩薩で、国指定重
要文化財として不動明王(平安時代末期の作)・千手観音像(藤原時代初期の作)・県指定重
要文化財として阿弥陀如来像(平安時代末期の作)があり、庭園に特徴がある寺です。(庭
園は鎌倉時代初期に造られ、中世庭園を代表する庭園といわれている。)
摩カ耶寺に入るには竹垣に沿って歩き、門をくぐると、石仏が並んで迎いれてくれ、左手奥
に本堂がある、本堂を見ていると本当に落ち着く、しばらくすると本堂から住職が出てきて
本堂と庭園(有料300円)を案内してくれた、本堂の仏壇は秘仏になっているので
遠くから中は見えないが、本堂の天井には花鳥の絵などが描かれ(江戸時代の作)非常に歴
史を感じる、本堂より奥の部屋で、不動明王・阿弥陀如来像・千手観音像を見せてくれた、
仏像3体とも非常に立派であった。終わりに庭園を案内してくれた、石・池・樹木・
寺の建物とバランスがとれた庭の美しさにみとれ、京都の寺に行った時のようにしばらく
ずっと庭を見ていた、見応えがありこれだけ見るだけでも三ヶ日に来た甲斐があった思い、
ホテルに戻った。
―――――――――――――――2日目―――――――――――――――――――――
昨日の天気予報の通り、朝から雨が降っていた、今日の予報は夕方に雨はやみ、翌日は晴れ
らしい、雨が降っているので出かけられないで、囲碁に熱中し、途中適当に風呂に入ったり
していたが、午後4頃雨が小降りになってきたので、ホテルの部屋から見える大きな
つり橋の下にある朱塗りの橋を見にいくこにした、大きなつり橋を渡り下に降りていくと、
そこには式内猪鼻湖神社があり神殿のある小さな島に渡るにために朱塗りの橋がかけられ
ていた、遠くから見ると景観にすぐれて目立っていた、あまり時間がないので外出はせず
2日目はホテルでじっとしていた。
―――――――――――――――3日目――――――――――――――――――――――
今日は朝から天気は良い、帰りのバスは午後1時に迎えにくる、時間がもう少しあれば見たい
寺もあったが、寺ばっかりまわっていられないので寺以外の場所に行こうとして、浜名湖舘山
寺の先にあるフラワーパーク(植物公園)へ行くことにした、ホテルの近くのから出る遊覧船
に乗船し30分でフラワーパークの船着き場に到着する、そこからフラワーパーク西門から入る
、中に入ると色々な種類の桜が並木になっているが、まだ咲いておらず、多種類の菖蒲(ショ
ウブ)も植えられていた規模は神代植物公園より大きいかもしれ
ないが、開花の季節に合わないのでガッカリしていた、右手奥の子供広場の丘の上に行った、
中は遊園地になっており、蒸気機関車があったが、特に恐竜のスベリ台があり恐竜の顔に迫力が
あり印象的であった。更に進み正門近くに来ると花で飾った人形・噴水池など
さすがは正門だ、見応えがある、西門から入り、あまり花に関係のない場所を見るのに時間を
かけすぎたため、余り時間がなくなってきたので急いで見るようにしたが温室とか桜と菜の花
のコンビネーションなどさすがフラワーパークの良いところが目につきはじめ、感心しながら
フラワーパークの西門に出て、船着き場よりホテルに戻った。
―――――――――――――――おわりに―――――――――――――――――――――
浜名湖はうなぎで有名である、湖水の水は透き通ってきれいであるが、海水と淡水が混ざってい
て内陸に入るほど塩分が少なくなっているため魚の種類が多いというが、魚が見られない、また
釣りをしている人もいない、自然破壊のせいか。
なかなか来られないと思うが天竜浜名湖線には、摩カ耶寺のように有名でないが見応えのある寺
が他にもあるそうだ、ただ観光案内の本で調べてみると浜名湖周辺が載っている本も少なく分か
らない、現地に行って聞きながら観光化されていない良い場所を捜すのも楽しい旅ですからお薦
めします、又いつになるか分からないがフラワーパークの桜とか菖蒲の花が咲く頃再度来てみたい。
―――END―――
<追記> ホテルで考えた事
宿泊先のホテルは、湖に面し温泉もわき景観も良く、値段の割に料理も良く従業員も良く
教育されていて非常に満足していたが、トイレ・バスルームのドアーと居間に入るドアーが外側
に向いた扉のせいか、両方開くことがあるとドアー同士でぶっかることがある、こんな事は今ま
でなかった事なので、ホテルがこんな設計をするはずはない、どうしてだろうと考えた結果、昔
は全部和室であったのを半分洋室にしたため、引き戸をドアーに変えたため、ドアー同士の衝突
が発生していた、先を見越しての設計は難しいですね、少しの事で価値を落としてしまいます、
全部和室か全部洋室(内側のドアー)で通したほうがよいかも知れないと勝手に考えていました、
ともかく相手の理解を期待するだけでなく直せる事は直していくことが人・ものすべてに必要で
す、そうしないと、このホテルもとり残されるような気がする。