鎌倉(報国寺・浄妙寺) 18.01.30 天笠富夫 今回の寺めぐりは、なぜか足利氏の氏寺めぐりになってしまった。
○報国寺 報国寺は、鎌倉駅よりバス12分浄明寺バス停駅にある、別名「竹寺」と言われ 竹林で有名で、外国人向けガイドブックにも紹介されている。
山門
以前隣の杉本寺(板東33ケ所の札所の最初の寺)に来たとき、竹がうっそうと茂 った報国寺の山門を横に見て、いつか行ってみたいと思っていたが、やっと暇がと れ行くことにした。
この寺の開基(開山)は、足利家時で、この家時の二代後の足利尊氏は、京都を中心 に、室町幕府を樹立した、尊氏の子供の基氏は、初代鎌倉公方(鎌倉府の長官)とし て据えていた。 <足利 家時> 足利尊氏の祖父にあたる、先祖の源義家の置文(現在・将来に わたって守るべき規式を定めた文書)に「われ七代孫に生まれ 代わりて、天下をとるべし」とあった。
この七代目に当たる家時は、今だ、天下を取れないのを嘆き、 「子孫三代のうちに天下をとらし給え」と八幡大菩薩に 祈願をし、置文にして自害したと言われている。
4代鎌倉公方足利持氏の時に、京都の幕府と対立するようになり、永享の乱では、 持氏は、近くにある瑞泉寺で、嫡子義久は、報国寺で自害させられた、ですから 報国寺は、関東においての足利公方の終焉の地とも言われている。
寺の見学は、抹茶込みの700円の入場料(入場料のみ200円)を支払い山門から 入り、本堂の脇をとおり、竹林に入る、一番奥にある茶室を目指し進んでいくと、
竹林 茶が飲めるように長いテーブルがあり、竹林を見ながら茶を飲む風情は良い、客は 12人ほどいたが、まだ席に余裕があり、ゆったり竹林が見られる。しばらくする と抹茶を持ってきた、残念な事にインスタントぽく、味に深みは感じなかった。
しばらく、景色を見ていると、外人の団体37名が、この茶室に来るというので、 さっさと茶を飲むのを切り上げて、本堂など見ていない所を見に行った、後でパン フレットを見ると足利一族の墓があったみたいだが、見てこなかった。
報国寺 本堂
抹茶 寺全体の印象として、竹林と抹茶で観光化されすぎて、静けさを味わうは少し難し いかもしれない。
○浄妙寺 バス停浄明寺バス停の前にあり、同じ読み方であるが、バス停の名前と寺の名前 が違っている、寺は浄妙寺、この辺の住所は、浄明寺を、使用している。
この寺は、鎌倉五山の第五位の寺格を持つ、臨済宗建長寺派の古刹で、開基は 足利 義兼。(報国寺の開基の足利家時の4代前の人、足利荘を継承者)
浄妙寺 本堂
山門を入ると、受付があり、拝観料を払う、ここでも抹茶(有料)が飲めるが、 報国寺で飲んできたので、パスした、ここは枯山水の庭を見ながら飲むのが良い みたいですが、茶をのまないので近づけなかった。
ここより、本堂を見て、裏に行きく、墓地があり、ベンチに座っているとウグイス のような鳥の声が聞こえて気持が良い。墓地をよく見ると足利貞氏墓(足利尊氏の 父親)のがあった。
足利貞氏の墓
この浄妙寺は、参拝者は報国寺より少ないが、昔(鎌倉時代)は、搭頭が23院 もあり非常に大きかったが、何度かの火災発生で小さくなったという。
鎌倉は、源頼朝とか北条氏が中心の史跡が目についていたが、やっと、足利氏の 基盤の地もあった事が、少しずつ分かってきました、歴史は面白いですね! ―――END――― 17.08
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