30年振りの会計理事    2013.06.23 天笠 富夫

は じ め に

 現在住んでいる住宅は、5階建ての集合住宅で、189所帯、築40年になり、この

住宅の管理は当番制で管理をしていた。

 

昨年、30年振りに住宅の管理組合の理事当番が回ってきた、30年前は、この住宅の

建物は、築10年目で、引越をしてきて2年目に会計として理事をした、仕事も現役で

若い事もあったが、面倒な事として納涼祭があるぐらいで、仕事をやりながらでも何と

かこなしていた。

 

今回理事を受けるに当たり、何も考えないで前回と同じ会計を選択したが、引継ぎを受

け内容を聞いていくと、この30年間に様変わりしていた。大きな問題として建物は丈

夫でしっかりしていたが、上下水道などの水周りの老朽化問題になっていた。一方

「建て直しする計画」などが出始めて大きな課題が沢山あり大変だ。

 

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――――――――――――― 理 事 会   ―――――――――――――――――

選出された理事は年輩者が多く、70代3名・60代2名・50代1名30〜40代2

名で、珍しく全員男性で占められていた、年齢構成はバランスがとれている。70代の

者は仕事をリタイアし自宅にいる者が多い、60代の者は仕事をしているが少し時間が

とれる。

 

だが、50代以下の人は、共稼ぎが多く、男性といえども、仕事・家事・子育て等

をしていて、私の時代と比べ疲れきっていて非常にきつそうに感じた。

 

また、時代が変わったせいか、お互いの連絡をとるのに、電話でなく電子メールを中心

で連絡をとるように変わっていて、電子メールの発信時間をみると真夜中の0時発信な

どがあり、どんな仕事振をしているのか、これでは疲れきってしまう等余計な事を考え

てしまう。

 

今年のテーマは、「給水管の交換」・「建物の建て直しの検討」・「防災対策」など、大きな

テーマがあり、直接担当になった理事は、ボリュームが大きくて、一年で解決できない。

 

「給水管の交換」についても、給水管自体が錆びていて、破損しつつあり、放っておく

と、いたる所で水漏れが発生する可能性がある、給水管は、その上、理事会管理の共用

部分と各住民が管理する専有部分に分かれていて、全戸全体で交換しなければ意味がな

く、住民全員の3/4の了解を得る必要があるが、費用の問題・各部屋の個別改造に対

しての対応とか、非常に課題が多い。

 

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他に変わってきた事には、住民の老齢化が進み、一人住まいの人が20%以上ある、

個人保護法から言って、挨拶ぐらいで、あまり深く立ち入れない問題もあり、今後更

に問題が拡大していくように思われる。

 

住民の意識の方をみると、今まで問題にならなかった事も、非常に細かな苦情も多くな

ったりしている、昔は、毎月の管理費は、催促はしなくても集まったが、今は催促して

も、毎月の管理費の集まりも悪くなっている、住民のレベルが低くなっているのかもし

れない。

 

―――――――――――会 計 理 事 の 仕 事――――――――――――――――

会計理事として、周りをみると、会計担当は2名になったが、以前は銀行から人が来

てくれて、振込お金の出し入れもやってくれたりし、住宅の管理人も通帳記帳とか、少

額のお金の管理をしたりしてさほど手間がかからなかった。

 

銀行も仕組みがかわり、来てくれなくなり、管理人も代が変わり、善良な人ばかりでな

く、現金で取り扱う駐車料金をごまかす管理人が発覚し、原則として管理人に現金・銀

行関連は委せる事がなくなり、その分会計の分担の範囲が拡がった。

 

管理人の不正トラブル発覚にかかわらず、なぜか会計理事の裁量が大きく、銀行通帳、

印鑑などを預かり数億円を動かす事ができる状態であった、この状態が恐いし、非常に

負担を感じていたので、預金を複数の口座に分けたり通帳・印鑑を別管理にしたりし

会計理事の裁量を小さくした。

 

集計業務をみると、台帳・伝票で電卓を使い手作業で集計をしていたが、集計業務も

パソコン化した、どこからか集計ソフトを入手していたみたいであるが、私にとって

便利であるが、問題も多い、特別なソフトを使うと 便利であるが次の人が理解できな

いと使えない。

 

私に言わせると、その道のエキスパートの人が、難しい会計システム、複雑な集計シス

テムにせず、少し不便でも初歩的なEXELの利用で、組み合わせができるぐらいの簡

易型にとどめておくぐらいが良いと思われる。

(特化したソフトを使うと、パソコンのOSが変わると動かなくなる可能性がある)

 

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―――――――――――――お わ り に――――――――――――――――――――

30年振りの会計理事をして、時代と共に変化している、ここに現在社会が抱えている

問題が見えてきた、ここで起きている事は他でもおきていそうだ、高度成長期、努力して

家を取得し年金世代を迎えつつある、私どもが、やっと落ち着くかと思ったが、まだま

だ楽にはさせてもらえない事がわかってきました。 

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