私はアナログ人間      2012.05.02  吉田 頼平 

 私は、文明の届かない無人島で魚をとって暮らすのが似合う人間、13年前定年で退職した

時、みんなから餞別でパソコンを頂いたが、碁の遊びに使う程度以外、ほとんど使わず机の上

の飾りものとして置かれていた。最近新しいパソコンを買ったが相変わらず、メール交換程度で

ある。

 

ある人の言うには、インターネットのお陰で毎日が楽しいとか、面倒な年賀状200枚も30分あ

れば完了すると自慢するが、私は今でも手書きの年賀状、大体パソコンの年賀状をもらって喜

ぶ人の顔がみたいものだ。

 

時々、仲間と旅行に行くと友はパチパチと写真をとりまくり、CD−Rにしてくれるが、いつも机

の中で寝ているが、先日何気なく、中の一枚をパソコンに入れてみる、小笠原の写真が沢山で

てきて懐かしく思い出にふける、小笠原では、旅の最後に我々の乗る船が離れる時、島の小さ

な船から大きい船が見送って何処までも別れを惜しんで声をかけてくる、「また来てね、待って

いると、」小さな船から乗組員が海に飛び込み、別れの挨拶をして島に戻っていく、その写真を

みて、恥ずかしいやら嬉しいやら思わず苦笑してしまう。

 

自分ほどいい加減な人はいないと思う事がある、たとえばボケ防止に英語サークルに入って

いる、作文を書いて英語にするのが、俺流の楽しく遊ぶ英語の勉強法、だって本格的に勉強す

るには、この歳だし無理である。

 

でも、私の作文は、手書きの原稿を渡すと、友人のホームページに掲載されるが、あまり見た

事がないのである、大体恥ずかしいことであるがインターネットを満足に使えないのが真相で

ある、友人から簡単だからやってみろ、絶対面白いから、そんな訳で自分の載っている、友人

のホームページに居候になって掲載されている部分をこの間開いてみた、「大人の作文」欄に

混じってあった、おもえば自分ながらよく書いたと自分で感心しているから始末が悪い。

 

 

先日パソコンで作文を書いた、いつも手書きなので挑戦し苦労の末、完成したが、何かの弾み

で手がふれ突然文章が消えて、電源が落ちパニツク状態になり、原因を調べると充電器切れ

と判明、消えた作文は運よく自動的に保存されていた。そしてさあ印刷しようとしたら、アラーム

が点灯。

 

よく調べてみると黄色のインク切れ、印刷なんか私はしたことがないが、家族の誰かが使った

のだろう、とりあえず黄色のインクを買い交換これが初めてだと大変だった、でも何とか交換

したが、今度は赤インク切れときたら、えっホントと不思議な気がする。

 

前の黄色インクはコジマ電気で1,050円、今度の赤インクはビックカメラで950円、消費者は

利口にならないと損をすると悟ったのである、今度はインクを簡単に交換完了、しかし黒インク

が無くなるのはわかるが、なぜ赤や黄色のインクがなくなるのは疑問である、交換後印刷する

とスムーズできたのである。

 

パソコンでこんな苦労するなら手書きがいいが、印刷された作文で感じる自分作文が一人歩き

しているみたいで意外に気に入ったのである、よく考えてみると手書きより印刷でないと迷惑だ

よね!

                               −―――終わり――――

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