韓国のボランティア団体を訪問して

                            2011.08.26    小峰 輝雄

 

 私は4年前に会社を定年退職後、ボランティア活動に参加し、市内にあるNPO法人

「町田ハンディキャブ友の会」に入会して、主に高齢者や障害者の外出を支援する活動

を続けてきました。

 

たまたま、「町田ハンディキャブ友の会」は、韓国のボランティア団体「大田デサルミ移

動奉仕隊」と交流を持っていました。7年前には日本に先方の訪問を受け、今年は私達

が韓国を訪問することになり、そのメンバーに私も選ばれました。

 

1月13日、成田から韓国の「仁川国際空港」に着き、感激したのは韓国のボランティア

の多くのメンバーが空港まで迎えにきてくれた事です。さつそく「大田デサルミ移動奉

仕隊」で準備された車に乗り込み、メンバーや通訳の人の紹介を受けながら、高速道路

を目的地「大田」に向かいました。

 

<補足>

 「大田」は韓国のほぼ中央に位置し「仁川国際空港」から車で3時間、日本でいえば

「名古屋」又は「仙台」規模の内陸の中核都市です。 

テキスト ボックス: 仁川国際空港での出迎え

 

   

 

 

ホテルにチエックイン後、車で市内の体育館に移動すると、そこではボランティアのメ

ンバーと障害者が一緒になり「座りバトミントン」をしていた。「座りバトミントン」は

4人が一チームとなり、少し低くしたネットを境にし、座ったままシャトルを打ち合い

迫力があり、誰でも楽しく参加できるゲームで親睦を深め仲間の交流には最適との事で

した。

 

私達も「大田デサルミ移動奉仕隊」の隊長の指導のもと、ゲームに参加することになり、

ユニホームを借り練習を行った。どうにかシャトルを打てるようになると、それぞれ別

のチームに組み込まれて対抗戦を行うようになった。自分のチームが勝つために全員が

熱中し、各チームの順位が決まるころには、仲間意識が芽生え、言葉は通じなくても交

流が深まり楽しい時間を過ごすことができた。

テキスト ボックス: 座りバトミントン風景

 

  

 

 

2日目は市内に設置されている障害者用のトイレを見学したが、実際には段差などのバ

リアが残っていて、車椅子の人には使いづらい、現在隊員のみんなが協力しあい改善を

進めているとの事でした。

 

午後は陸上競技場内におる「デサルミ移動奉仕隊」の事務所を訪ね、活動状況の説明を

受けると共に、意見交換を行った。

 

それによると、隊の運営資金は企業及び個人の寄付で賄われ、メンバーは現役の人がほ

とんどで、仕事の合間を使い自分の車で障害者の送迎をしており、市民の間に奉仕の心

が浸透しているのには驚かされた。

 

また隊長はこのようなボランタィア活動の状況と意義を、近隣の小学校を訪ねて講義し

ているそうです。未来の若者に向けた啓蒙活動はとても有意義で素晴らしいと感じた。

 

晩には「座りバトミントン」で交流を深めた多くの隊員参加のもと2日間の交流を振り

返りました。

 

書き遅れましたが、車で移動中、足湯・国立公州博物館・武寧王陵・甲寺などを案内し

てもらい、歴史の勉強をする事ができました。

テキスト ボックス: 武寧王陵の観光

 

  

 

 

3日目は、大田から新幹線でソウルに向かい、成田空港に戻り旅は終わった。

 

終わりに、この訪問で「大田デサルミ移動奉仕隊」との交流を通じ、韓国人の友人を大

切にし、年長者を敬い、弱い立場の人の心を思いやる数々の活動を拝見し、儒教の教え

である奉仕の精神が根付いていて素晴らしく思いました。本当に有意義な旅でした。

 

              ――――END――――

 

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