冬の北海道の旅 2011.01.28 吉田 頼平 昨年の12月に入って北海道に碁友といく、旅行前日、札幌で大雪の映像をテレビで 見て、チョツピリ心配した。今回の旅は紋別・稚内の2泊3日である。飛行機は紋別空 港を目指して約2時間、北海道に入ると雪の大雪山連峰が眼下に美しい姿をみせていた。
紋別空港で降り、最初に知った事はここは流氷の町であった。早速我々の乗せたバスは流 氷館に向かい迫力のある大型スクリーンで流氷の映像に感動、そしてマイナス20℃の実 験コーナーではシャボン玉を手で触れると、いろんな型に変化する不思議な体験をした。
その後、若い女性による流氷の造られ方の説明で、まるで社会科の授業を受けているよう に観光客は聞きいっていた。ここで珍しいのは氷の中に花や動物に魚などの展示などがあ り見入っていた、(この流氷館は、冬の期間限定で60歳以上の人には入場料無料なのでは 市長さんに感謝した。)
その他アザラシ館ではアザラシとたわむれ流氷砕氷船ガリンコ号に乗ったり流氷科学セン ターの展望台ではオホーツク海をながめながらお茶を飲み楽しい時間を過ごす、こうして 一日の観光が終わったが以外と紋別は観光スポットがあると見直した。夕方ホテルに着い た、あの有名なプリンスホテルだと思っていたら全く関係がなかった。露天風呂も料理も ほぼ満足、そして待ちに待った囲碁対局が始まり、まああきずに時間が過ぎていった。
囲碁の魅力は一度とりつかれると、麻薬と同じで止める事ができない。最近囲碁の落語 「笠碁」を聞いてすっかり気に入って憶えた、いつか人前で披露する日を待つ始末 ここまで自分自身のめり込んだ自分にあきれたのである。
次の日我々を乗せたバスは稚内を目指し雪道を走る、右にオホーツク海左は広大な牧草地 帯、何時間走っても同じ風景が続く、しかし冬のせいか牛の姿がなく壊された牛舎が目に ついた。バスガイドがこの地で実際に起きた、戦争で犠牲となった9人の純粋な電話交換 手の乙女たちの悲しい物語、映画「氷雪の門」を朗読してくれた、最後のシーンは心を 打たれた、同僚が薬をのみ苦しみバタバタと死んで残った最後の一人が「あつ、ロシア 兵の足音が聞こえます、私もみなさんの後を追います、これが最後の通信です、さよう なら」
ホテルに着くが、ホテルには温泉がないが近くに観光娯楽温泉設備があり、海をみながら 旅の疲れをとりのんびり過ごす。ホテルの食事は豪華で海の幸が並んだ毛蟹一匹付きには うれしくなった、ビールを飲みながら雑談に時間を忘れ、部屋に戻ればヘタな囲碁三昧に 夜は更けていった。
最後の日、稚内で野生のアザラシを見学した風が強く雨が降ってきて傘をさせなく冷たく 寒かった。最果ての地をバックに写真を撮ったり資料館で土産を買ったりした、また南極 科学館で南極について映像や展示物でチヨッピリ南極体験気分になった。
帰りに問題が起きた、帰りの飛行機が飛ぶかどうかわからない状態で小さな稚内飛行場 へ向かった、仮に飛ばなかった時は千歳空港までバスで直行するというが約7時間かか るという、私は思わず「北海道はでっかい」と改めて感じた、しかし日頃の行いが良か ったのか無事飛行機は飛んだ、冬の北海道でのおもわないハプニングだった。 ――――END――――
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