房総・九十九里海岸の想い出 2011.01.09 天笠富夫昨年の3月に行った房総の旅(九十九里海岸)には、旅の同行者には説明していななか たが、50年以上前に行った場所でした、今だに良く関係がわからないのですが、私の母 親の祖母の親戚の叔母さん一人住んでいました、この場所に何度も行っているかもしれま せんが、今印象に強く残っているのは、3歳位と10歳位と12歳位に行った時で、それ 以降は行っていないため、私にとってもう一度行ってみたい場所でした。
3歳の頃の想い出として、時期は5月頃?九十九里で亡くなった祖父の墓参りかも知れま せんが、今考えると終戦後2年くらいの混乱期で、蒸気機関車に乗る時買い出しかもしれ ませんが、カーキ色(枯草色)の軍服を着てリュツクを持った人達・モンペを着て背負い 篭を持ったオバサン等が多く並んでいて混雑していた。
今考えると並び方も雑然としており私だけが列車の混雑を避けるため、他の知らない乗客 に窓から受けとってもらい、親と別々に乗車した事を覚えております、それは親と別々に なった不安感で覚えているのかもしれない、
茂原駅の手前にある本納駅で降り、バスに乗り(多分木炭バス)親戚に行く途中道が悪く, じっと座っていられず30〜50cmくらい飛び上がるように乗っていた事を覚えていま す、バスを降りると潮の香りがして、地面は砂で、あちらこちらにカニだらけで、叔母 さんの家は茅葺き屋根、まわりの家も茅葺き屋根で魚を干していた。
海岸に行くと砂浜で地引網をして地元の人が総出で網を引き、漁をしていた、子供心に網 を引っ張る真似をすると生きているイワシもらい、砂浜に波がこないように境をして池を 造りその中にイワシ放した事を鮮明に覚えている、また近くに流れる南白亀川(ナバキガ ワ)に架かる橋が朽ち果てた木造で、車が通るたびに大きく揺れ落ちるのではないかと心 配をしていた。
10歳頃父親に連れていかれ時、1週間ほど弟と一緒に叔母さんの家に預けられました、 時期は4月初旬かもしれません、世の中も少し安定し、本納駅からのバスもボンネットバ スに変わり、行く途中の道はだいぶ整備され、デコボコさはまだありましたが、何とか座 れる状態でした。叔母さんの家は茅葺きからトタン屋根に変わった。
ともかく兄弟二人でこの田舎に置いていかれ、東京ではめずらしいカニを捕っていた が、いくらでも捕れるので飽きてしまい、近所の子供の仲間にも入れず、刺激がなく何も やることもなく暇で暇でしょうがなくて段々元気が無くなってきて、子供子心にこんな苦 痛は始めてでした、
以前来た時より、周りが見えるようになり、南白亀川(ナバキガワ)に架かる橋もコンク リートになり変わってきたが、あんまりの暇に耐えきれずバスに乗りここら辺で一番賑や かな町茂原に行き、映画を見てほっとしたことを覚えています、なにもやることのない辛 さが忘れられません。
12歳の夏、親戚の人と一緒に行きました、いつ来ても田舎に来たなと感じるのは、時々 放し飼いにしているニワトリで、昼間からよく鳴き卵を産み、朝からニワトリの声で起こ され事です。変わった事はザリガニが少なくなり、海に行くと観光客相手の海水浴場があ り、海岸には海の家が建てられ、お海水浴客に対して休憩場を造り、カキ氷り・飲み物・ 食事を売っていた。
海を見ると相変わらず波は荒く、人が海に入って波で遠くへ流されないように綱が張られ、 その中で水遊びができるようになり、少し観光客に気をつかうようになってきた。又夜に なるとどこからかホタルがとんできたり、盆踊りの稽古で大漁節を集まって練習していた が、子供心に、砂浜は立派だがそれだけで観光客が来るのか疑問でした。
今では東京湾をくぐる高速道路アクアラインもでき便利になり、この九十九里海岸も観光 の目玉として砂風呂・温泉・テニスコートでお客を集めている、建物も中層の鉄筋の建物 も多くなった。海岸沿いの道を歩いていると、砂浜は昔どうりであるが、カニは全然 見られない、民家からニワトリの声は昔通り聞こえてきたので、九十九里に帰ってきたの だなと実感をしたが、祖父母・父母・親戚の者みんな亡くなってしまい、よく分からない 想い出の場所になってしまった。 ――――END―――― <追記> 第10回 匠の会
平成13年12月22日(2001年)に忘年会を兼ねて町田の「匠寿司」で発足した、 匠の会」は,毎年一回忘年会していました、昨年12月末で10回目を迎える事がで き、よく続いた事に驚いています。
この10年間毎回10名前後の人が参加され、参加総数は27名(?)です、中には亡 くなられた方2名、故郷に帰られた方3名、波長が合わず来られなくなった方も6名ぐ らいおります。
この会のメインテーマは、各自の近況報告です、この中で一年間に起きた事を一人一人 報告しあう会です、内容は基盤になったND社の事・健康の事・就職・年金・アルバイト ・家族・趣味の話しなどをして多彩です。
また、この会の連絡が遅れると催促されたり、この会が終わらないと1年たった気がし ないとか、暮れの忙しい時に定例的に予定に組み込む人も出てきております。
私自身を含め、歳のせいか少し閉鎖的になり、新しい友達も作りづらくなっており、 話す相手と聞いてくれる相手がいる事は本当に有り難い事だと思っております。まし て、各自好きな事を言って、それを聞いてくれる仲間がいる、なんとすばらしい会だと 感謝しております。 ――――追記 END――――
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